謝罪 [歯科技工士]

以前、深夜・休日の技工所を記事に載せましたが、そこで働く技工士さんからコメントを頂きました。

そして、私が書いた記事により従業員の方々に大変なご迷惑をおかけしてしまいました…。

大変申し訳なく思っています。

この場をかりて謝罪させていただきます。

本当に申し訳ございませんでした。


一番最初に誤らなくてはならないのが、社名が分かってしまった事です。

写真のファイル名がそのままだったのを確認せずに使用した私に全ての責任があります。

記事を書いた後にしっかりと確認しなければいけなかったのですが…。

確認ミスだったから許されるという話ではありません。

申し訳ございませんでした。

関連する画像・記事は全て削除しました。


スタッフさんのコメントに出てくる子の名前ですが、私が話を聞いて記事にした後輩だと思います。

彼は、有名な技工所で働いていた経験があるということで、色々話を聞かせてもらいました。

最初はあまり喋ろうとしませんでした。

私の直感ですが、よほど辛い事があったのではないのかと思い、時間をかけて聴いていくことにしました。

彼は、有名な会社で働ける事が誇りに感じていたと同時に、残念な気持ちも隠しきれないようでした。

私は洗いざらい彼に喋ってもらいました。

良いところも悪いところも全てです。



そして、彼の話を元に私が脚色してブログで紹介させてもらいました。

彼には何の責任もありません。

私が自費専門でやってる技工士も大変だと世間に伝えたくて、半ば強引に記事にしました。


私は彼の人間性にとても惹かれました。

今時こんな素晴らしい青年がいるのかと思ったぐらいです。

彼はすごくがんばり屋です。

人の心の温かさを大切にします。


そんな彼が泣きながら語ってくれました。

私も過去に同じような経験をしたことがあるので、この辛さは自分の事のようにも思えました。

技工士としてではなく、人として私は業界に訴えかけないといけないと思いました。


スタッフさんの会社の方々にはご迷惑をおかけして申し訳ないと思っております。

仕事が大好きな方にとっては本当に迷惑な話ですよね…。


私は今まで勉強だと思って、睡眠時間を削りながら働いてきました。

結果として身体を壊し、好きな事も出来ない身体になってしまいました。

私は自分と同じような経験をしてほしくないと思い、健康の大切さ、家族との時間の大切さを訴えてきました。


しかし、これは私の勝手な思い込みであると気付かされました…。

世間で天才と呼ばれている方々は、生活の全てを研究に捧げている人が多いです。

私が、技工士として一人前になれなかったのもその為ですね…。

技工士が職人であるという事を改めて気付かされました。

その職人の世界に余計な口出しをした事をお許しください。


今までの無礼をお許しください。

これからは安易な書き込みは避けたいと思っています。

今までブログを楽しみに呼んでくださった方々には申し訳ないのですが、これからは更新の回数を減らそうと思っています。

ご迷惑をおかけして申し訳ございません。



頂いたコメントの一部を載せておきます。






この会社で働くものです。
GWの貴重な連休中にもかかわらず、入念な取材大変な労力だと思います。

日祝は得意先ではやっているところもありますがお休みです。土曜日は半分のスタッフが交代で出勤しています。
2日の日曜日は私が1人で両親の技工物を作っていました。3日に両親を会社に呼んで、小学5年生になる娘と共に過ごし、両親の入れ歯をリペアしてやっていたのです。

両親は私の田舎である兵庫県の日本海側から出てきていて、待っている間孫と遊び、入れ歯が直るととても喜んでくれました。二人ともとても感謝してくれましたし、息子のほうの用事でいなかった私の奥さんにも感謝していました。
また、師匠は自身が早くに両親を亡くされたこともあり、以前から会社や機材を快く使わせてくれ、両親はそれにも感謝していました。

師匠は駆け出しの頃から誰に教えられるでもなく勉強し、ついには海外の有名な学会から表彰されるに至りましたが、これは歯科技工士さんが技工士の地位向上を考え行動しているのと同じこころざしだと思います。

以前に歯科技工士さんは >何事も1歩ずつ確実に進んでいくことが大事です。とおっしゃっていました。

師匠は土日もしょっちゅう出社して夜中まで研究や開発をやっています。聞けば自宅に帰られてからも執筆などで寝るのは3時くらいだそうです。その結果わざわざ医院に出向かなくても色が分かったり、多くの技工の役に立つことが発見されていると思います。休日のルポを行っても師匠であることがほとんどだと思います。

最近では仕事の量を押さえ、CAD/CAMのスキャナーやオールセラミックの研究もすすめていて、私たちスタッフも大いにその恩恵を受けています。出来なくなると私たちをはじめ多くの技工士が困ることになると思います。また、多くの技工士や材料関係、得意先やそうでないドクターも師匠に会いにやってきます。みんな話しをすると意外と面白い人なので喜び、奥の深さに驚き充実して帰ります。こんな技工士いるでしょうか?

私はそばにいてもまったく近づく気配はありませんが少しでも学びたいです。
もっとやらせてください。




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komo

私はブログを始めて1年経ちましたが今のところトラブルはありませんがブログの友達の話ですがよくあるトラブルは個人名や各種団体名を出すことです。どこで読めれているかわかりません。また。ブログを思いっきり書きたいのなら知人にはブログをやっていることを教えないことです。
私は数人の知人が私のブログを知っているが為にそれを意識して好きなことが書けません。
by komo (2010-05-11 21:28) 

歯科技工士

komoさん、nice&コメント有り難うございます。

そうですね、ブログは日記と違って多くの方が見ていますからね…。
その事をもっと意識しなければいけないと思いました。
今まで書いた記事も全て見直さなくてはいけませんね…。
せっかくコメントを頂いたりした記事を削除するのは辛いですね…。
by 歯科技工士 (2010-05-11 21:47) 

G3

地位向上とおっしゃられますが、現実には証言にあるような長時間労働や、生活や人間関係すら否定するような経営者は存在します。
また、歯医者にも。

記事の内容がちょっと勇み足だったとしても、歯科技工士の就労環境や歯科の悪しき慣習に疑問を持ち続けてください。

現状、保険技工でのダンピングがクローズアップされていますが、実は自費の方が大変なことになっているのじゃないかと感じられます。

WやSのような大手ラボでさえ、受注の落ち込みから歯科医師会に泣きついたと聞きました。

流行のジルコニアやオールセラミックスも、ダンピングが始まっています。
歯科医院にしても、需要の掘り起こしにやっきとなり、インプラントもメタ本とおなじ患者価格になりつつあります。

生き残れる歯科医院やラボもあるでしょうが、現状では歯科医療業界は集団自殺に向かっているものと受け止めています。

by G3 (2010-05-11 22:21) 

もんた

上記G3さんのコメント読んで、何をしているんだろう。
と思いました。
自費部門は技工士が技術を売りにできる分野であり、
製作時間に関しても労力を消費します。
下手すると、徹夜でされてる技工士さんも多いかと
予想します。

それならば、その仕事にみあう対価というものは
よほど品質が悪くない限り、ダンピングにもっていくべき
ではないと思います。

保険技工がどんどん値下げされたように、自費でもそれを
やるとしたら、歯科医療にかかる診療代金のシステムを
固定化していくべきだと思います。
自由競争でなく、歯科医師と歯科技工士に払われるべき
賃金制度を明確に固定する。
異論があれば歯科医師会と歯科技工士会が議論の場をもつ。
議論の末、新たな料金システムを構築する。

ちまたで自由に値切る行為は、競争には勝てるかもしれない
ですけど、馬鹿な野郎が儲けのためにやる行為でしょう。
まともにされている歯科の先生もおられます。
そういう方のもとで仕事をされている技工士さんは、卑劣
なまではいっていないでしょう。

どんどんどんどん下げていく行為は馬鹿といっておきたいです。
by もんた (2010-05-11 22:38) 

ひらりん

私は現状に屈することなく頭を働かせて打開策を考えていただきたいというのが一貫した思いです
日々の過酷な労働でマシーンとなっている人は誰でも知っているとおりとても多いのが現実です
今回は建物の外からのイメージと中の現実に大きな差があったようですね
しかし、わたしも管理人さんの立場なら同じイメージで建物を見ています
それが当然のことぐらい関係者であれば分かります
私は大学でマーケティングを専攻していたため特殊ですが多くの技工士は高卒でしょう
商売の基礎知識もないまま業界に入り夢や希望もなくしている、将来を考えることをあきらめ現状に対する不平不満を列挙する
かなり辛口ですがそれではなにも変わりません
世間に訴えてもおそらくなにも変わらないでしょう
私は開業したばかりなので人を育てる立場にありません
がしかし私の経験で夢や希望をもっていただけるのなら伝えようと思います
現実をしらない学生が実習で笑顔の写真・・・などをみると涙が出そうです
苦境に立ち職人のプライドさえ捨て価格競争に加わらざるを得ないかたもしかり
そしてリタイア寸前にまで追い込まれたひとたち
資本主義ですので勝ち組、負け組に分かれるのは仕方ありません
負けを認めたら終わってしまいます
成功の秘訣はとにかく打開策を考えることです
管理人さんには今回の出来事でターニングポイントが来たと信じたいです
ほんの1行でもいい、今後どうして行くべきか前向きな文字が見たいです
現状を伝えるだけでは泣き言のオンパレードになってしまいます
そのなかに、じゃあどうしていくべきなのか?という意見を沿えることで説得力はあがります
それを継続することでだんだんと自分も変化していくはずです
長々と失礼しました
忘れないでください!私は応援しています!

by ひらりん (2010-05-11 23:18) 

歯科技工士

G3さん、コメント有り難うございます。
私は「職人の世界」というのを全然理解していませんでした。
そして、自費の技工の深さというのも教えられました。

頂いたコメントにもあるように、スタッフの方は経営者の事を「師匠」と呼んでいます。
陶芸の世界と全く同じです。
師匠と弟子の関係では、働いた報酬として給料をもらうという考えは当てはまりません。
彼らの世界も同じだと思います。
弟子入りして、教えてもらっているのだから、給料を貰おうという考え自体がナンセンスなのではないでしょうか?

今、多くの若者がこの業界を去っていますが、職人気質の技工士が減ったと言われているのもこの為ではないでしょうか。

そうなれば、業界の若者離れは納得いきますし、福利厚生が無いのも納得できます。

私は、そうであってほしくないのですが、現状を考えれば仕方の無い事かもしれません…。
by 歯科技工士 (2010-05-11 23:22) 

歯科技工士

もんたさん、コメント有り難うございます。
私も値下げ競争には反対です。
とことん下まで下げれば日本人が出来なくなるのは目に見えています。
結局人件費の安い中国に仕事を持っていかれるでしょう。
自費は確かに技術もお金もかかります。
模型だけでも高額な技工料金が取れます。
保険よりは儲かる仕事です。

しかし、いくら自費で儲かっていても、周りには貧乏で苦しんでいる技工士が多くいます。
経営者は見せしめとして、従業員に底辺で働く技工士の話をします。

今の料金システムを何とかしない限り、「職人の技工士」は大丈夫ですが、「家族を持っている技工士」は確実に職を失うと思います。
業界にとって技工料金の見直しは急務だと思います。
by 歯科技工士 (2010-05-11 23:37) 

歯科技工士

ひらりんさん、コメント有り難うございます。
私も技工所に勤務していたので、現場の人たちが怒るのは理解できます。
しかし、正直な私の気持ちを申し上げますと、「本音と建前は違う」と思うんです。

会社の人間としての意見か、一個人としての意見で全然変わってくるのではないでしょうか?
多くの方は、この業界の体質は異常だと言います。
しかし、それはあくまでも個人としての意見です。
会社にいれば、目に見えない圧力で押し潰されてしまいます。
そんな方には、自分の意見をもっと言えるようにしてほしいと思っています。

ひらりんさんのように技工士以外の世界を経験された方は、広い観方ができてとても羨ましいです。
多くの技工士さんは狭い世界の中で苦しんでいると思います。

私自身もっと考えなければならないと気付かされました。

今回を期に、もっと大切な事を見つける事が出来るかもしれません。
これからは批判ばかりではなく、業界の明るいところにもスポットを当てていきたいです。
by 歯科技工士 (2010-05-11 23:58) 

ケント

最近こちらのブログを知りました。今回取り上げられたラボは勘違いだったとして、連休中働いていた(働かざるをえない)技工士はいっぱいいると思う。これからも活動続けてください!応援してます!
技工料金については、私もダンピングは反対です。しかし多くの歯科医は価格優先なのではないでしょうか?中にはいいものを作るのにはそれなりの経費がかかるから、多少高くても仕方ないよ、と言ってくれる歯科医もいますけど。今まで価格を下げずに新規開拓をやってきましたが、下げたくないけど、下げないと仕事が取れないのであれば、利益がでる範囲で下げるのもアリかなと思っています。生活のためです。まあ、賛同を得られるとは思いませんが。歯科技工料金は、市場経済の中にあることになっているのですから、仕方ないのかと思います。ただ、誤解しないでください、利益無視の薄利多売的なダンピングには、反対です。ですから、私のする値下げでは、到底大手技工所や、大手営業ラボには敵わないとおもいますが・・。
技工士会がガイドラインを作るなり、NやWなどの大手に指導なり提案をするべきなのに・・・。期待は全くしてませんが・・・。
長々と失礼しました。
こちらのブログ、応援してます。
by ケント (2010-05-12 01:47) 

歯科技工士

ケントさん、コメント有り難うございます。
ケントさんのおっしゃる通り「働かざるをえない技工士さん」が数え切れないくらいいます。
私はそういった方々にこれからもメッセージを送っていきたいと思っています。

もっと働きたいという人は働けばいいし、早く仕事を終わらせて子供とお風呂に入りたいと思っているお父さんもいます。
人それぞれ違う考え方を持っているのは当たり前なので、私は人間を大切にする人にメッセージを送っていきます。

今の業界の流れを考えると、値下げをしないと食べていけないと私は思います…。
歯冠専門だとテックやコアを安くして、前装冠を多くもらってる技工士さんもいてます。

中小の技工所が値下げしなかったら、大手にどんどん仕事を吸い取られてしまうので多少の値下げは食べていくために仕方の無い事だと思います。

大手のダンピングがこの業界を悪くしていますね…。
これからも困っている技工士さんの力になれるよう頑張っていきたいと思います。
by 歯科技工士 (2010-05-12 02:12) 

G3

もんたさん>

すいません、私のコメントから、何をと思ったのでしょうか?

今一つつかめません。
私が具体的に何かをしているとは、コメントしていませんが。

よろしければ、何かを教えてください。


by G3 (2010-05-12 10:36) 

しょうたく

勇み足でしたね。でも、それで知ることもありましたね。
人生の事って経験ってそう言う物ですよね。
この経験を生かしてください。楽しみにしています。
by しょうたく (2010-05-12 10:53) 

歯科技工士

しょうたくさん、nice&コメント有り難うございます。
私は今まで周りをよく見ていなかった事に気付かされました。
技工所での辛い思い出が先走っていました…。
これからは本当にこの業界の為に頑張っていこうと思っています。
今まで頂いたコメントを読んで、答えが見つかりました。
しょうたくさん、感謝しています。


釣られクマさん、nice有り難うございます。

PENGUINGさん、nice有り難うございます。

やまさん、nice有り難うございます。

ルーカスさん、nice有り難うございます。
by 歯科技工士 (2010-05-12 19:21) 

元総理

外観から管理人様が想像された中の様子と、中で実際行われていたことが、違った?のであれば、実際はこうゆうことでした。と、訂正して頂ければ、個人的には良かったと思うのですが、関連記事をすべて削除されたようで・・・

まあ、元スタッフの話を脚色し、偏った見方からブログの記事にしたのであれば問題はあるでしょう。また、社名が判明し、従業員の方々に迷惑がかかるのであれば仕方ないですね。

この業界に関わらず、世の中、癒着やウソばっかりで飽き飽きしていた中、面白いこと書いてる人がいるなぁと思い、このブログを楽しみにしていたものとして、もう読めないのは個人的には非常に残念です。

事実関係は良く分かりませんが、これからも楽しみにしておりますので、これにめげずに頑張ってください。

「たとえあなたが少数派であったとしても、真実は常に真実だ。」とガンジーも言ったとか、言わないとか・・・
by 元総理 (2010-05-12 21:20) 

歯科技工士

元総理さん、コメント有り難うございます。
脚色したところについてですが、{暗いです。}や{風呂も入らず働く先輩を見て「こんな人間になりたくない」と心の底から思いました。今も技工士をしてたら、僕も同じように後輩から思われていたでしょうね。}という部分を私が書き足しました。

これは、寝る間がなかったら風呂に入る時間も無いだろうと私の勝手な思い込みで書いたものです。
{「こんな人間になりたくない」と心の底から思いました。}も家族を犠牲にしている先輩に姿が哀れに見えたという部分を私が書き換えたものです。
労働内容に関しては脚色していません。

記事にした会社は元々社員として働いていた子から、中の話が聞けるので中で何が行なわれているのかも分かっているつもりです。
取材した内容は100%事実です。
しかし、反論すれば会社に影響を与えるので抑えてます。

実際に、真夜中の張り込みに行ったとき、何人も中でスタッフが働いているのを確認できました。
5~6人が終電の時間に合わせて会社から出てきたのも確認しました。
だいたい23時30分です。
普通の人からすれば「残業」ですが、中の人に言わせれば「勉強」になります。
そう言われると私たちは何も言えません。

しかし、「勉強」と言いながら早く帰りたいと思ってるスタッフがいるのも事実です。
夜の10時をまわると「帰りたい。眠たい。しんどい。」と不満を漏らす人が出てくると聞きました。
建前では「勉強」と言ってますが、本音は「早く帰りたい」と思ってます。
人間であれば当然です。
スタッフさんから届いたコメントに反論したいところはいっぱいあります。
しかし、これ以上のことをやると取り返しのつかない事になるので反論はやめたいと思っています。

しかし、闇に埋もれた真実があるという事だけは皆さんに分かっていただきたいです。
「勉強」ってどうなのかなと…。
by 歯科技工士 (2010-05-12 23:04) 

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