歯科技工士は葬式も休みにくい [歯科技工士]

私の祖父が亡くなったときの話です。


ラボ(歯科技工所)の上司に祖父が亡くなったことを伝えると「そうか、それは残念やな。」と言われただけでした。

私は「葬式に出席したいので休みを頂きたいのですが…。」と上司に言ったのですが、「仕事はどうするねん?わしが若い頃は親の葬式も我慢したもんや!仕事が終わってから行ってこい!」と言い返されたんですよ。

それって人間の言うこと?って思いました。

仕方なく私はその日分の仕事を終わらせて、亡くなった祖父のもとへ行ったんですけど、到着したのが午前4時か5時ぐらいだったんですね。

仕事が終わったのが2時過ぎくらいで、私は泣きながらバイクで真っ暗な深夜の道路を走って行きました。
到着した時は、祖父を失った悲しみと何ともいえない脱力感と疲労で「俺は何をやっているんだろう…。」と訳が分からなくなり脳みそが真っ白になっていました。

親戚の人が「おじいちゃんの顔見てあげて…」と泣きながら私に言うんですけど、その時私は、自分も一緒に連れて逝ってくれないだろうか…と感じていたんですね。

溜まりに溜まった疲労と睡魔で死に安らぎを求めていたんです。

今考えてみればうつ病になるサインだったんでしょうね…。

祖父との最後のお別れも10分ほどで済まし、急いで家へ帰りました。

家に着いたのが7時前で15分ほど仮眠をとってシャワーを浴び、すぐに会社に行きました。

仕事に対してのモチベーションも下がり、どーでもいいやって気持ちになり30分遅刻してしまいました。

遅刻の原因を上司に報告です。

理由は仕事が終わってから葬式に行き、帰宅が遅くなった。と説明。



その月


給料引かれてました。

遅刻した30分の給料を基本給からしっかりと。

遅刻した日もちゃんと残業したのにね。

残業はサービス、スマイルと同じ0円。

30分遅刻して10時間残業したのに…それっておかしいでしょ!


お葬式に行けない技工士さん、有給なんて聞いたことが無い技工士さん、コメントお願いします。

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先輩技工士より

 私は、50年程歯科技工士を観ていますが、先輩として本当に情けない業種にしてしまい本当に申し訳ないです。
 貴方への回答は、殆どの上司はそれが「美徳!」と思っているようです。
 私は、以前県の理事や常務理事時代から様々な提案をしてきましたが、なかなか現状を認識できませんでした。たとえば年収等を問えば「まだまだ下はある」とか、社会保険、厚生年金に加入していますかと聞けば「そんな無駄な金は出せない」とか、30年程でもそんな状態でした。どうも、現在の自営者の過去をそのまま後輩に伝えようとしているようです。
 役員時代には、会員から色々な問い合わせが有りました。以前の話ですが、総義歯の協定料金が15,400円の当時、を3,500円にして欲しいと言われ、やっとおかしいと気付いたようで、驚きました。
 底までには数回の値下げ要求が有ったと思います。極限まで行く前にもっと早く気づくことが必要だと思います。
 私は十年ほど前から、持って大きな問題を提案していますが、未だに歯科技工士が何をしなければならないかを、少し離れて提案をしています。強烈な反発を受けています。
 業界の改善を望むのであれば、本人たちが認識しなければ何も変わりません。
 方法は一杯あるのですが、今の日技の考えでは変わりません。
 殆どの自営者でもパート並みの時間給が大半でしょう・・・。本人たちは製作中の時間しか仕事だと感じないようです。集配や事務は、全てサービスだと思っているようです。
 そもそも歯科補綴の製作点数の歯科医師と歯科技工士の配分は、35年程前から歯科医師側が30%の管理費(歯科技工士室の維持、設備、機材、光熱費)、歯科技工士は残りの70%程が製作作業費おおむね行政が示しただけです。
 歯科技工所の場合は、100%の製作費を貰ってもこの社会では成り立ちません。本来は、それに営業費(集配、事務費等)としての費用を加算しなければなりません。120~150%は必要でしょう。
 この業界の平均年齢はどんどん上がり続けます。このままでは、一番最初に義歯の熟練者、次にクラウンの熟練者がなくなり、大きな社会問題になると思います。
 しかし、行政が良くない良製作を作っても本人たちが気付かないと何にもなりません。
 長くダラダラと書いてしまいましたが、貴方の技工年数など聞かせてもらえば、見合った回答が出来るかもしれません。
 本当に情けない集団で、情けないと感じています。
by 先輩技工士より (2010-04-11 01:44) 

先輩の技工士より

http://blog.goo.ne.jp/akisigi/e/c5d1359d4c9493662e390c14f57b2f67
 ご免なさい、貴方の後に上記のプログを見て、私から見ての勘違くぉお知らせします。
その中に「委託歯科技工料は、診療報酬点数の7割で分配が拘束」とあります。歯科技工所は、医療機関には入っていませんので、医療点数は本欄何も関係有りません。自由経済の中にあります。保険も自費もいくらの技工料金を設定してもかまいません。
 次に「国外(海外)で作成された歯科補てつ物」問題等の解決策」とあります。
 この問題は、まず一に他の輸入商品(牛肉、果物、衣服等)と同じと思って頂ければいいと思います。
 現在の対策として行っていることは、歯科技工士法に抵触しているとしていること。二として、歯科技工士法は日本国内に限った法律であること。
 三として、保険の歯科技工物に対しては、厚生労働省の管轄下であるために責任が発生するため、保険技工物に対しては外国製品は認められないこと。
 四として、特に歯科は他の医療団体とは別になっているのは、発足時に自費診療と保険診療の料率を求めたことで医師会とは別に歯科医師会の二つになったこと。
 五として、自費の歯科技工物は、歯科医師の裁量によって個々の患者に限定したもので、薬事法には抵触にしない。これは、以前のインターフェロンのように、海外に良い薬がありそれを認めた医師が自分の患者に使用したいと思った場合、患者の了承をへて投薬、治療することが出来ること。
 業務委託について、歯科技工士間、および営業業者経由で行われていることについても、歯科医師の裁量権によって行われていること。
 「法律案(仮称)」【資料1】を、お示したい」とありますがどんな提案が行われくか・・・。
 歯科技工指示書について、「歯科医師の歯科技工指示書発行義務の存否、医療法令等について論点を深めたい」!と・・・まだ理解していない。
 歯科医師が歯科技工指示書を準備して、歯科医師でなければ歯科技工指示書にならないこと。
 色々な問題が提案され歯科技工士なりの考えが「NPO法人みんなの歯科ネットワーク設立4周年記念講演」が行われるようですが、寝耳に水でしょう。
 一度、一般者かで生活された家族や知人にこれらの問題を解いてもらってください。
 そして自分の置かれている歯科技工士の立場を一度空にして、考えてみればよい結果が生まれるかもしれません。
 一度の人生です。真剣に考え日本国民とし考えてみてください。

by 先輩の技工士より (2010-04-11 02:22) 

歯科技工士

先輩技工士さん、コメント有り難うございます。
歯科技工士の業界では7:3問題は過去から現在まで、ずっと問題になってきましたね。
技工士会も7:3問題が解決されなければ技工業界が破綻してしまうと皆さん危機感を持たれているようです。
しかし私は問題はもっと根本にあると思うんです。
先輩技工士さんがおっしゃる通り「第三者の視点」、世間一般の方から観た歯科技工士の現状、というのが今の技工業界を変えるきっかけだと私は思っています。
閉ざされた世界だからこそ世間に知ってもらう必要があると思います。
世間であまり知られていないのをいい事に、技工料金の自由化を許し、悪人が得をする汚い世界を作り上げてきた人間がいるという事も忘れてはいけないと思います。
当然反発はあります。
しかし反発する人の殆どが、若者の人生を喰い物にし、技工業界の低迷を招いた張本人です。
自分たちの利益が無くなるから今の現状を維持しようとするのではないでしょうか。
1日16時間以上の労働を強要する会社に、現代の若者は魅力を感じるでしょうか?
睡眠時間を削って働くのが美徳でしょうか?
この業界では「自分も昔は苦労した。だからお前も努力をしろ!」で済まされます。
私は10年この業界で働いていますが、今まで上司の言う通りに睡眠時間を削って働いてきましたが、結果として過労で身体を壊し、今は麻痺の残る身体で生活を送っています。
現在は院内ラボで月16万の給料で生活しています。
これからの未来を背負っていく若者に、私のような人生を送って欲しくないですね。
多くの方に歯科技工士の現状を知ってもらう、それが一番だと思います。
技工士会のやり方ではこの業界は良くなりません。
今まで技工士の待遇が改善されなかった数十年の結果が証明しています。
技工士を辞めた方も大勢おられます。
その方々の声も集めれるように私は頑張っていきたいと思います。
by 歯科技工士 (2010-04-11 20:05) 

ゆき

僕の弟が歯科技工士をやってます。
詳しい話は聞いてないけど、やっぱり残業残業また残業・・・らしく、
手取りもあまり良いものではないそうです。
歯科技工士さんの記事を読んで弟の置かれている現状が
非常に心配になりました・・・
by ゆき (2010-04-11 20:57) 

歯科技工士

ゆきさん、コメント有り難うございます。
多くの若者が去っていく業界で、今現在も頑張り続けている技工士さんがいるということを我々は忘れてはいけないと思います。
なぜ離職率が高い業界なのか、その業界で働き続ける人とはどんな人なのか一度想像してみてください。
おそらく、弟さんは真面目で責任感がとても強い方だと思います。
そうでなければ毎日自分のやりたいことを我慢してサービス残業ができる筈がありません。
高い志しを持った多くの若者が歯科医療の現場を支えているのです。
こんな腐った業界ですが中には、まともな経営者もいます。
もし今の経営者が弟さんに無茶な要求をするのであれば、他の技工所へ移る決断も必要です。
多くの技工所は今人手不足で困っている状態です。
しかし、技工所を辞める時は、ちゃんと行くところが決まってからの方がいいと思います。
辞めてから技工所を探すとなれば、その間収入がなくなりますし、精神的にも焦りが出るからです。
技術を磨くのも大事ですが、人を大事に出来る経営者を見つけることも大事ですよ。
絶対に無理をさせてはいけません。
これから何十年、健康的な生活を送っていく為にも…。
by 歯科技工士 (2010-04-12 19:52) 

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